大会長挨拶

大会長 挨拶

第31回 視覚障害リハビリテーション研究発表大会大会長 松井くにお

第31回 視覚障害リハビリテーション研究発表大会大会長 松井くにお
大会長 松井くにお

「インクルーシブデザイン」という言葉を最近よく聞きます。これは、多様性を持つ人たち(極端ユーザ)と一緒になって、課題を解決するために必要な商品やサービスを設計する手法を適用しようというものだと思います。

ソフトウェアの設計手法としては、ユーザである当事者を巻き込んで、利便性の高いサービス・製品を創ろうとするものは、従前から当たり前のことであり、「何を今さら」という考えもあるかと思います。

ところが、社会を見渡してみると、「これってインクルーシブ?」のような多様性を持つ人たちを排除したようなサービスや商品を多数見ることができます。例えば、目の見えない(見えにくい)人に対して、音声で情報を提供しているものの、本当に活用できるきめ細かな情報を提供できていないケースがあります。

排除(exclusive)は誰にとっても他人事ではありません。今は障害のない人でも高齢化に伴い、障害を持つ可能性はあります。インクルーシブデザインは誰にとっても関係のあるもので、今回の視覚リハ大会で、皆で考えていきましょう。